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華緒璃
曖昧に流す程大人ではなくて。
無邪気に付き纏う程子供ではない。 どこを見ても世界は悲しいくらい透き通っていて。 だからこそ愛しくてたまらない。 フォロー中のブログ
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新月の夜。
通りに見えるのは街灯だけ。 工事現場には剥き出しのコンクリートの上、ドラム缶が沈黙を守っている。 [フラミンゴになりたい。] テレビを見ていた彼女は唐突にそう言った。 [空飛ぶくらいなら木の上で休みたいよ。] 彼は彼女の背骨を指で数えながら答えた。 [フラミンゴって空飛べるの?] 1ページ目に最後の笑顔を。 2ページ目に最初の涙を。 彼女は同じ物語の始まりと終わりを常に並べて書いた。 現実が更新される度、記憶は塗り替えられる。終わることのない作業。 期待と恐怖は彼女を色盲にする。 [空飛べる薬が開発されたんだって。] 彼の左肩をシャツの上からの甘噛み。 [どうせ冗談でしょう?] 口の中にはいつもと違う香りが広がる。 彼女は、彼の笑顔はたまに諦めを含んでいる、と、鏡越しに結論づけた。
by escape_fromCLYDE
| 2008-04-14 13:41
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